英語独学を成功させやすい動機と目標

ビジネスパーソンだけが英語を身に付けたいと思っているわけではないでしょうし、業務遂行以外に英語習得の目的があっても、それは至極当たり前だと思います。だから、目指す英語レベルも人それぞれだと思います。しかし、成功しにくい動機や目標もあるので、今回はそのあたりについて書きたいと思います。

想定ケース1
動機;海外旅行に行って自分の英語が通じなかった
目標;日常会話は楽しめるレベル、映画を字幕なしで観れるレベル
   実際こういう人は多いと思います。英語の勉強方法教えてくれと(どこまで本気か分かりませんが)相談を持ちかけられたことが今まで数回ありましたが、その多くの理由はこれでした。しかし、私はこのケースは、最も成功しない動機と目標だと考えています。理由は二つです。一つは、動機が軽すぎて、英語力が身に付くほど長時間持続するものではないこと。もう一つは、日常会話を楽しむ、と簡単に考えているようですが、これは相当に高い英会話のレベルを要求されます。軽い動機に、高すぎる目標。しかもその目標の高さを認識していない。このケースで成功したら、それはもう奇跡でしょう。

想定ケース2
動機;海外出張時の会議や学会に対応したい
目標;会議や学会が日本語だったら得られたであろう成果と同様の成果が得られるレベル
   業務遂行が目的の人は、こういう方も多いのではないでしょうか。このケースではかなり成功確率は高いと思います。まず、動機がはっきりしており、そして定期的にそのイベントが今後もやってくると思われます。したがって、モチベーションも維持しやすいでしょう。英語を使用する対象イベントが業務と分かっているので、重点的に勉強すべき英語の分野がはっきりします。到達目標もはっきりしており、既に自分がプロフェッショナルな分野であれば、この目標は高すぎるものではありません。特に、会議や学会などは参加前に事前情報がある程度手に入るので、ぶっつけ本番の日常会話よりは格段と扱いやすい対象です。

想定ケース3
動機;始めて受けたTOEICの点に不満
目標;TOEIC 950点
   現在のレベルにもよりますが、高校で習う英文法まで分かっていれば、これはかなり実現可能性が高いケースだと思われます。心配な点は、モチベーションが持続するかどうかです。TOEICの点だけでは、なかなかモチベーションにはなりません。TOEICの点が昇進の機会に結びつくとか、自分のビジネスの機会が広がるとか、転職に必要だとかでない限りは、点を取れても取れなくても、目に見えて何かが起こるわけではないからです。

ケースを三つ並べてみましたが、成功の秘訣は、モチベーションが維持できるかどうか、目標が明確か否か、にかかっています。私自身、動機と目標は非常に曖昧なままに独学を開始して、モチベーション維持には工夫を強いられました。(私の動機と目標についてはココ、モチベーション維持の工夫についてはココ)はっきりとした動機と目標はあるに越したことはない、と今更ながら思います。

- 今日のフレーズ
in a nutshell (要するに、言いたいことは)
口語調の言い回しです。複雑な言い回しじゃないので、このフレーズが察する意味は、はじめて聞いた人でもピンと来るとは思います。

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