記憶のメカニズムから攻める英単語の覚え方

単語帳作成を前回お勧めしました。では、単語帳は何のために作るのでしょうか?そうです、もちろん単語を覚えるためです。

単語を覚えると言うと、小学生の頃にやった(やらされた?)漢字練習帳を思い出します。あのマス目が果てしなく、そして理路整然と並んだアレです。漢字練習帳は、回数を重ねて漢字を書き、字のバランスと筆順、そして文字そのものの形を覚えるツールです。頭で記憶すると言うより、手で覚えると言ったほうが適しているかもしれません。XXって漢字、覚えてる?と尋ねられると、指で宙に文字を書きますが、まさにあの境地を目指した覚え方です。漢字は漢字練習帳で手に覚えさせるのが効率的で実用的だとは思いますが、同じような方法で英単語(の意味)は覚えられません。

『この単語見たことあるし、スペルも知ってるけど、意味覚えてないや』という経験はありませんか?漢字練習帳的な覚え方をすると、このようにスペルは覚えているけど、意味を覚えきれていない、という状態になりがちです。英単語を覚える際に必要なのは、英語のスペルとその(日本語での)意味です。これは、手に覚えさせるには長すぎますし、手で覚える必要はありません。では、意味を覚えるにはどうするか。それはもう、頭に(手ではなくて)記憶しかありません。(スペルだけならば、漢字のように手に覚えさせる方が適していると思います)

ではどうやると記憶に残りやすいか。

一つは、グループで覚えることです。英単語とその意味を一組で覚えるのではなく、同じグループに属する単語をまとめて覚えます。right (右)だけでなく、同時にleft (左)も覚えてしまおう(少なくとも単語帳には、まとめてしまおう)、というやり方です。married が出てきたら、single, divorced, widowedも単語帳に書こう、ということです。そうすることで、次にこのグループの単語が一つでも出てきたら、連鎖的に同グループの他の単語も頭に浮かびます。その際、頭の中で軽い復習が行われて、記憶が定着しやすくなります。単発でよりも、グループで把握しておくことで、この脳内復習の機会も必然的に増え、結果として記憶に定着しやすくなります。グループで覚えるため、語彙力も飛躍的に伸びます。

もう一つは、文章で覚えるやり方です。特定の言い回しでしか使われないような単語や、特定の連語で使われるような単語、前置詞を巻き込んで覚えたい時などは、この方法がうまく機能します。さらには、動詞の場合はその動詞が取る構文と前置詞も覚えることができる、というメリットもあります。単語帳に文章を書き入れることになりますが、(恐らく)あなたしか見ない単語帳です。好きなように使いましょう。

なお私は、単語を覚えるために単語帳を単独で見返す等の復習はやったことありません。流しで映画やドラマを観ていて、ふと分からない単語があったときに参照するくらいです。中学一年生のときにやったように、何度も何度も英単語をノートに書くなんて事もやりません。上記のことを気にして新出単語を単語帳にまとめるだけで、十分に語彙が増えます。

- 今日のフレーズ
I hope this e-mail finds you well. (お元気にしておられることと思います / とよいのですが)
久しぶりにメールを送る時の決まり文句のようなものです。I hopeから文が始まりますが、たいていの場合は受け手の健康状態を心配しているわけではありません。ビジネスメールでも使われ、目上の人に対しても、部下に対しても、問題なく使うことが出来るフレーズです。

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