英語のニュアンスについて

昔を振り返ると…
大学受験レベルだったら分かるんだけど、ニュアンスがわかんないんだよね、英語。大学生の頃の私は、そう思っていました。では、ニュアンスが分からないと言うのは何が分からないのか?

ひとことで言うと、ニュアンスが分からないと言っていた私は、何が分かっていないか分かっていなかったと思う。もっと言うと、何も分かっていなかったのだと思う。そもそも言語であるかぎりは、様々なニュアンス含ませるための構文、単語、話法が存在する。たとえ微妙な違いであれ、それを分からず(分かろうとせず - 受験上重要じゃないから)似た文章を全部同じ意味として理解しているならば、コミュニケーションツールとしての英語を何にも理解していないに等しい。ところが英語できないとは言いたくないわけだ。大学受験レベルと言うと過去完了、仮定法過去、関係代名詞、それに割と難しい単語も頑張って覚えたのだ。そういうちっぽけなプライドを保つため分からないとは言えず、“ニュアンスが”分からない、と言っていたのだと思う。

そして現在の私が感じること
スケールの小ささは今でも変わってないのだろうが、社会人になりコミュニケーションツールとしての英語を本格的に勉強するようになって、一つ分かったことがある。それは、知れば知るほど自分は知らないと思わせられる、ということだ。不思議だ。まだ学生の頃、全然勉強してないよー、なんて言う奴に限って、実はちゃんと努力していたのではないだろうか(謙遜もあるだろうが)。このような人に限って、テストで良い点取っていた気もする。

さて、謙遜でもなく、私が実は努力していると暗に言いたいわけでもないのだが、このニュアンスといわれるモノ、結構難しい。対面の場合は語調と表情、身振り手振りで相手がどのようなニュアンスを言外に含めているのか察しが付き、大きく誤解することは無い。ところがこれが文章となると、突然ハードルが上がる。メールなどでも相手が自分の提案に興味があるのか無いのか、はっきりとわからない場合があるのだ(たいていこういう時は mild rejection なのだが)。そういうわけで、今でも私は自分が書き手の場合になるとニュアンスに相当な気を使う。

ニュアンスを理解するために
高校では、would や could などの助動詞の過去が控えめで丁寧な表現であると習った。しかしこれも常に通用するわけではない。なぜなら will か would かのどちらを使うべきかは文法上のルールで決定されることが多いからだ。お願いする際の疑問文では、もちろん will や can を使うよりは would や could を使ったほうが控えめではあるが、では would と could の違いは何なのか?このように、突き詰めると結構知らない部分が多い。このほかにも、単語の語感というのがある。たとえば、buy と purchase は、どちらも買うと言う意味だが、後者は購入するに近い。意味は同じだが、『買う』と『購入する』が持つイメージが違うのは分かって頂けると思う。同意語に出会った際、語感の違いにも注意して覚えておくと、後々ニュアンスを理解する助けになるかもしれない。

- 今日のフレーズ
Let me know if you have any questions. (ご質問があれば、お知らせください)
メール等の最後に書く、わりと一般的な文です。"Please do not hesitate to contact me if you have..." と書くと、もっと丁寧になります。

コメント

このブログの人気の投稿

大人より子供のほうが英語の習得が早い?

まとめて覚える英単語の例

数字の読み方

独学でやる発音習得はどうするか?(その1、勉強法編)

英語独学のモチベーションを維持する二つのコツ

外国語勉強の副産物とは?

記憶のメカニズムから攻める英単語の覚え方